五線譜(運指付き)
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(注:ファイルサイズを小さくするためにJPEG化し、画質を落としてあります)
【編成】
ギターソロ(Guitar Solo)
【難易度】4.中級〜上級者向き
【原曲】Ciacona, SW 14.6 / Silvius Leopold Weiss
【編曲】
野村泰則 (Yasunori Nomura)
【演奏時間】約5分
2019年改訂版
この楽譜は、S.L.ヴァイスのよく知られたシャコンヌ ト短調 WSW14.6(ロンドン手稿譜、大英博物館蔵)のギター編曲集で、以下の4編曲を収めています。
A. ト短調版(6弦=D,5弦=G)
B. ト短調版(6弦=D)
C. イ短調版(スタンダード)
D. ホ短調版(3弦=F#)
イ短調版はギター編曲では最もポピュラーなものですが、響きが少し高い、合理的ながらも部分的に弾きにくいと感じる方も多かったのではないでしょうか。その響きの問題を解消するのが原調版です。 M.バルエコが1980年代から6弦=Dのト短調で演奏していたことはよく知られていますが、技術的に少し難しいためか、広く普及するまでには至らなかったように思います。イ短調版とは全く違う落ち着いた味わいを持っています。
この編曲集には、6弦=D,5弦=G調弦によるト短調版も併録していますので、ぜひB の6弦=Dヴァージョンと比べてみて下さい。主音を5弦の解放で持つことで、響きに余裕が生まれ、技術的にも易しくなっています。
ホ短調版は、音域は低くなりますが響きは充分魅力的で、何より演奏が最も容易なヴァージョンになっています。運指もここでは弾きやすさを最優先に考えました。今までこの曲を練習し、挫折した経験のある方、もっと余裕を持って演奏したいという方にお勧めです。部分的にオリジナルを変更、簡略化しているところがありますが、大きな問題にはなっていないと思います。また、カポタストを3フレットに装着することにより原調を確保できますし、2フレット使用により、ドイツ・バロック期のカンマートーンでの演奏も楽しむことができます。ヴェルサイユ・ピッチということで1カポでもよいでしょう。
巻末に、交換可能な編曲上の別アイディアと、本稿と異なる運指を施したパッセージ集を付けておきました。全22ページ。編曲はリュート・タブラチュアから直接行いました。
4種、それぞれに特徴があります。あなたならどの編曲をお選びになりますか? 是非お試しください。
2019年改訂版で、拍子記号を原典と同じ3に訂正しました。他に、一部の運指の変更、交換可能なパッセージの追加、楽譜スタイル(連桁の傾き)の変更等もありますが、本稿は以前のものと内容的に変わりありません。
キーワード:ギター曲 楽譜