五線譜(運指付き)
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(注:ファイルサイズを小さくするためにJPEG化し、画質を落としてあります)
【編成】
ギターソロ(Guitar Solo)
【難易度】4.中級〜上級者向き
【原曲】Tombeau sur la Mort de Mur. Comte d' Logy, SW20* / Silvius Leopold Weiss
【編曲】
野村泰則 (Yasunori Nomura)
【演奏時間】約8-9分(リピート時)
2019年改訂版
このエディションは、S.L.ヴァイス Silvius Leopold Weiss (1687-1750) の《ロジー伯爵のトンボー Tombeau sur la Mort de Mur. Comte d' Logy; arrivee 1721》 WSW20 のイ短調、ロ短調による編曲をまとめたものです。
ギターではA.セゴビア、J.ブリームの録音の影響が大きいためか、ロ短調での演奏が一般的ですが、普及度は低いながら、イ短調編も作品のアフェクトを損ねることのない響きと優れた機能性を持っています。旧版(2012年)は、そのイ短調版を紹介することを目的に出版したものですが、この度、伝統的なロ短調版を新たに付け加えた改訂版(2019年)としてリニューアルさせて頂きました。同じ編曲者の手によるもので、より比較しやすくなるのではないかと思います。
運指は、この種の曲では特に重要なアーティキュレーションに気を配りながら、音のつながりの良いものを施しました。また、この編曲ではセパレを音符化せず、タブラチュア上の記号である斜線 /をそのまま五線譜に記載する方法を採用しました。セパレには複数の演奏法があるため、音符化は限定を意味し、奏者の自由を奪うことになると考えたからです。セパレsepareとは、フランス・リュート音楽でよく使われた、和音をあるリズムをもって色々にアルペジオ化する装飾法のことです。
初めてこの名曲に取り組もうとする方、以前よりロ短調版で演奏してこられた方へも、改めて調の吟味を含めた再考察をお勧めいたします。
巻末に、交換可能な編曲上の別アイディアと、本稿と異なる運指を施したパッセージを付しておきました。詳細な左運指、原典ファクシミリ、解説付きです。編曲はリュート・タブラチュアから直接行いました。ぜひ両版を弾きながら比較検討の上、使用する版をお選び下さい。
キーワード:ギター曲 楽譜 メモリアル 追悼 鎮魂歌